なぜ昆虫食が注目されているのか

近年注目されているものの一つに昆虫食があります。食べなれていないがわからするとまだまだ抵抗がありますが、そもそもなんで昆虫食が注目されているのでしょうか?

なぜ昆虫食が注目されているのか

国連食糧農業機関は、2050年までに世界人口が90億人まで登ると予想しています。それに従って、土地や水などの天然資源が不足し、食糧難が多くの人を襲う可能性があるのです。

現時点でも、南アジアなどで多くの人たちが紛争などの影響で食糧不足となっています。家畜などを飼育する土地が不足し、たとえばマダガスカルでは人口の50%もの人々が、中程度または重度の栄養失調の状態です。

このような農業や家畜を飼育するための土地がない場所でも、栄養源として育てることができる可能性があるとして注目されているのが昆虫食です。

画像元:https://www.wfp.org/publications/2019-hunger-map
食料不足の地域マップ

昆虫食は様々なコスト面で優れている可能性がある

昆虫は、豚や牛などの家畜に比べて、飼育に必要な土地が少なくて済むだけではありません。土地以外のコスト面を見ても、そのほかの家畜より優れています。

まず飼料変換効率というものがあります。簡単に言うと、1Kg家畜を太らせるために飼料はどれぐらい必要か言うものです。

例えば、コオロギは同じ量のタンパク質を生産するために牛の6分の1、羊の4分の1、豚やブロイラーの2分の1の飼料で済みます。飼料自体も、小麦のふすまなど食品系の廃棄物、人間や動物の廃棄物、肥料なども使えます。

そして、牛や豚などの可食部委が40%少ないのに比べ、昆虫はそのほとんどの部位を摂取することになるので、ここでも効率がいいのです。

また、昆虫をタンパク質接種の主とすることは、温室効果ガスの削減にもつながります。

二酸化炭素よりも25倍も温室効果の高いメタンガス。これらは食用の牛や豚などでも問題になっていますが、コオロギなどの昆虫は牛や豚に比べると、わずか80分の1ととても少なくなっています。

輸送コストを見ても、”粉末”として運ぶことができるのでとても経済的なんです。

近い将来、昆虫がタンパク質の主な摂取減となるときが来るかもしれません。その時のために今のうちから慣れておくのも悪くないかもしれませんね。

個人的には培養肉とかそっちのほうがいいですけど。

■参考リンク

Edible insects as a means to address global malnutrition and food insecurity issues

Insects for food and feed

昆虫の食糧保障、暮らしそして環境への貢献

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